一年生から始めよう

ロールズの道徳哲学講義を講読するための予習、というかほんとは復習なんだけどほとんど忘れているので・・・
まずは一年生レヴェルから。田中成明『法理学講義』、川本隆史ロールズ』を引っ張り出して拾い読み。
次に未読だったRawlsの"Two Concepts of Rules"を翻訳と照らし合わせながら読む。ルールの実践的捉え方を論じたこの論文を読んで、やっと(遅い!)「ルール」をめぐる議論に入り込めるような気がしてきた。ルールが個々のケースより論理的に先行すること、「ある実践を正当化することと、その実践に該当する個別的行為を正当化することとの区別」が成立すること、それによってむしろ個々の行為の効用を、有用性を評価できるようになる。じゃあルールの論理的根拠は?って次に繋がってくのね。ここで契約=同意の取り付けという観点が入ってくる。この論文だけだとRawlsは功利主義を洗練させているだけに見えるが、論文"Justice as Fairness"や"Theory of Justice"になると社会契約論がフィクションとして導入されるわけ。あとは有名な話。
それにしても、最低限の論理学的教養もいるのな、前はそこすっとばしてたからなぁ・・・がんばろ。



全然関係ないけどこれも要チェック→「日本」とは何か (講談社現代新書)
子安の国学批判とは攻めるポイントが違うようで、なかなか楽しみ。