ジョージ・オーウェルの言葉

ちくま学芸文庫版『ウィガン波止場への道』がなぜか洗濯機の裏(なぜ??)から見つかる。なくしたと思ってたらすごい所にあったのね。傍線を引いてある個所がちらほら。それをぱらぱらと眺める。

下層階級には悪臭がする−これこそ私たちが教えこまれたことなのである。まさにこの点に、乗りこえがたい障壁があることは明らかだ。身体のなかにしみこんだ感覚ほど、好悪の感覚のなかで根源的なものはないからだ。

殺人者や男色者に親近感をいだくことはありえなくもないが、口臭を放つ男に親しみを感じることはできない。こうオーウェルは言う。個人の生理的感情こそが根源的だと言ってるわけじゃなく、身体に刷り込まれた感覚が様々なフィクション(人種差別、階級差別・・・)を強固にしているといことだと思う。

正当で美学的なのは、素性は紳氏だが、金はもっていないといった状態であるように思えた。これは上層中産階級の下層に属する人間の信条の一部だ。この信条はロマンチックで、亡命中の過激派革命家のような気分にさせてくれるから、けっこう慰めになった。

(もちろん自分も含め)ネット上の書き手そのものじゃないか!?


ちゃんと歯磨きして寝よっと。