2005-02-21 遮られない休息 音楽 武満徹の「遮られない休息Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」という小品を聴いている。 瀧口修造の「遮られない休息」という詩にインスピレーションを受けたという作品。 跡絶えない翅 幼い蛾は夜の巨大な瓶の重さに堪えている かりそめの白い胸像は雪の記憶に凍えている 風たちは痩せた小枝にとまって貧しい光に慣 れている すべて ことりともしない丘の上の球形の鏡 武満「遮られない休息」は、瀧口詩における、緊密で、冷たく、「ことりともしない」固形的な空間性を見事に創りだし得ている。 武満徹:フォー・アウェイ